淋菌感染症とは

淋菌感染症は淋菌という細菌の感染で起こります。 この細菌が喉に感染したものが咽頭淋菌感染症です。 咽頭淋菌感染症は淋菌に感染した性器からオーラルセックスを介して感染するケースがほとんどです。

原因菌

・淋菌

感染経路

・ 性器が淋菌に感染すると、男性の場合は尿道から精巣、女性の場合は膣や子宮頸管の粘膜に 病原菌が現れ、分泌物や尿、精液などに混じって排出されます。 オーラルセックスを行うと、相手の性器から淋菌が喉の粘膜にうつり、感染が起こります。

・ 一度の性行為で淋菌が感染する確率は30〜50%といわれており、高い確率で感染の危険があります。

潜伏期間（病原菌が侵入してから症状が現れるまでの期間）

・ 淋菌の場合、潜伏期間は2〜7日間と考えられています。

・ 咽頭淋菌感染症では咽頭炎に似たような症状が現れ、喉の痛みや腫れ、発熱などの症状が出ます。 ただし、ほとんど症状が出ないというケースも多く、感染に気が付かないことも少なくありません。

・ 淋菌性尿道炎は、尿道から淋菌が侵入して炎症を起こす疾患です。男性に多く発症します。

・ 尿道が炎症を起こし、尿道口が赤くなり、排尿時の痛みや、かゆみ、膿のような分泌物が出てきます。

・ 女性の場合、膣や子宮頸管に淋菌が感染します。

・ おりものの異常(におい・量など)や下腹部痛、不正出血、かゆみなどの症状がでることがありますが、 多くは無症状です。

検査方法

・ 当院では喉を綿棒でぬぐって粘膜を採取し、 淋菌の遺伝子を検出する検査を行っています。

・ 淋菌はクラミジアの同時感染のケースがかなり多く、症状からは両者の判別が困難です。

　当院では淋病とクラミジアを同時に検査しております。

治療

・ 抗生物質の点滴治療を行います。

・ 治療後、2週間〜3週間以上たってから再検査を行い、問題がなければ完了となります。

・ 重症化し全身感染症になった場合、敗血症、心内膜炎、髄膜炎など命に関わる症状を引き起こします。

・ 放置すればパートナーに感染を広げてしまうリスクが高くなります。

・ 咽頭淋菌感染症からパートナーにうつり、さらに自分の性器へと伝染していくこともありえます。

・ 淋菌性尿道炎や淋菌性子宮頚管炎を放置すると、精巣炎や卵管炎を起こす可能性があり、 将来の不妊の原因となる可能性があります。

注意点

・ 咽頭と性器は同時に感染している場合も多く、

　咽頭での淋菌が陽性の場合、泌尿器科もしくは婦人科での検査をお勧めします。

・ 咽頭淋菌への感染が判明した場合、パートナーも感染している可能性が高いため、

　パートナーの方の検査をお勧めさせていただきます。(無症状の方も多い)

・ 不特定多数と性交渉を持つようなライフスタイルを避けることがもっとも基本的な予防対策です。

・ 男性器が淋菌に感染している場合、オーラルセックス時にコンドームを使用することで 咽頭への感染を防ぐことができます。