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補聴器

補聴器とは

「補聴器」は、聞こえを補う医療機器です。マイクから入ってきた音を、聞こえにあわせた音に加工し、聞きやすい音にしてイヤホンから出力し、聞こえを補助します。補聴器では単に音を大きくする(増幅)だけではありません。周波数や入力音の大きさによって増幅度を変えることができます。また入力音が雑音か音声かを瞬時に判断して雑音の増幅を抑える機能がついているものもあります。
 
「補聴器」は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)という法律で厳しく基準が定められています。
「効果や安全性の基準を満たしている」と厚生労働省に認定されたものだけが「補聴器」と呼ばれます。

聞こえづらいと思ったらまずは耳鼻咽喉科へ

誰でも年齢とともに聴力は悪くなります。加齢に伴う難聴は高い音から難聴が始まりますので、すぐに日常生活で不自由になるものではありません。しかし、徐々に人間の声に近い高さの音(会話音域と言います)まで聞こえが悪くなります。そうなると普段の生活でも「会話の内容が聞き取りにくい」と自覚したり、あるいは家族から「テレビの音が大きすぎる」、「最近聞こえが悪くなった」などと指摘されたりするようになります。残念ながら現在の医療で加齢による難聴を回復させる治療法はありません。このような場合には補聴器が適応になります。
 
ただし耳垢が詰まっていたり、鼓膜に穴があいている、など治療で改善できる難聴もあります。また難聴の裏に病気が隠れている場合もあります。医師の診断がないまま補聴器を購入することはそれらの病気を見逃すことになりかねません。
聞こえづらいと思ったら補聴器を購入する前にまず耳鼻咽喉科を受診しましょう。

補聴器装用のメリット

言葉のききとりがよくなる
聴力が低下して一番困るのは、言葉が聞き取りにくくなることです。特に、周囲が騒がしい所ではどうしても相手の言葉を聞き取ることが難しくなります。人と話すのがおっくうになったり、何となく話をあわせて分かっているふりをしたりすることも多いかもしれません。言葉がはっきり聞こえれば、家族や友人と話をすることが楽しくなります。それにより、毎日がより楽しく充実したものになることでしょう。
テレビや電話が聞き取りやすくなる
テレビの音を大きくして家族に注意されたり、電話の声が聞き取りづらく電話に出るのを避けたりすると、よくお聞きします。補聴器をつけることで、テレビや電話が聞き取りやすくなります。
また、最新の補聴器には、最先端のワイヤレス通信技術によって、テレビや携帯電話の音声を直接補聴器に届けることができる機能を搭載したものもあります。
小さい音が聞こえる
聴力の低下によって聞こえなかった色んな音が聞こえてきます。自分の身の回りにこんなにもたくさんの音があふれていたことに驚くでしょう。鳥の声、川の音、子供の声など、外に出かけることがもっと楽しくなるはずです。
危険を察知しやすくなる
聴力が低下してくると、近付いてくる車や自転車の音が聞こえにくくなるために、接近に気付くのが遅れがちです。
補聴器をつけることで、自分の周囲の音がはっきり聞こえて、状況を把握できれば、危険を未然に回避することができます。
認知症予防の効果が期待出来る
2017年7月、国際アルツハイマー病会議(AAIC)において、ランセット国際委員会が「高血圧」「肥満」「糖尿病」などとともに「難聴」は認知症の危険因子の一つに挙げられました。さらに2020年には、「予防可能な40%の12の要因の中で、難聴は認知症の最も大きな危険因子である」という指摘がなされ、ますます難聴と認知症の関連が注目されています。近年の国内外の研究によって、難聴のために、音の刺激や脳に伝えられる情報量が少ない状態にさらされてしまうと、脳の萎縮や神経細胞の弱まりが進み、それが認知症の発症に大きく影響することが明らかになってきました。
また、難聴のためにコミュニケーションがうまくいかなくなると、人との会話をつい避けるようになってしまいます。そうすると、次第に抑うつ状態に陥ったり、社会的に孤立してしまう危険もあります。実はそれらもまた、認知症の危険因子として考えられています。だから、「難聴が最も大きな危険因子」だと言われているのです。
つまり補聴器をつけるなど難聴に正しく対処し、適切な「聞こえ」を維持して脳を活性化し、さらに家族や友人とのコミュニケーションを楽しんでいれば、認知症を予防したり、発症を遅らせる可能性が高いというわけです。

補聴器の種類

補聴器の形によって耳かけ型、耳穴型、ポケット型の3種類に分けられます。また形の違いだけではなく難聴の程度に応じて、小さい声での会話が聞き取りにくい軽度難聴用、普通の会話で不自由を感じたり耳元に口を近づけないと会話が聞き取りにくい方に使用する中等度用、ほとんど声が聞き取れない方に用いる高度難聴〜重度難聴用に分けられます。さらに主に使う場所やシチュエーション(家庭内、騒音のある戸外、パーティーなど大勢の人の声がある場所など)によっても必要な機能は異なります。機能によって価格には大きな開きがありますが、高ければよいというものではありません。主に家庭で使用する場合には低価格のもので十分な機能を備えています。重要なことは正しく調整されているかどうかです。
補聴器の特徴、聴力による使い分け、価格は下記の通りです。
耳かけ型

耳かけ型(画像提供 補聴器のハープ)

耳の上方へかけて耳栓を接続する形です。最近の主流となっており、軽度~重度難聴の患者さんに対応でき、もっともスタンダードなタイプの補聴器です。以前に比べて、小さいものやカラフルでおしゃれなものが増えてきました。スピーカー部分を分離して耳のあなに収まるRICという目立ちにくいタイプもあります。耳あな型より操作する部分が大きいため、操作もしやすくなっています。
価格は概ね一台約10万~40万円程度です。
 
耳あな型

耳あな型(画像提供 マキチエ株式会社)

耳の中に収まるタイプで、目立たないのが特徴です。コンパクトで目立ちにくく軽量で、帽子やメガネ、マスクなどの邪魔にもなりません。音を捉える部分(マイクロホン)が耳の穴の位置なので、より自然に近い聞こえです。耳のあなの形に合わせて型取りをしてオーダーメイドタイプが基本になります。目立ちにくい小型のものから、扱いやすい大きさのものまで、様々なサイズがあります。軽度~高度くらいの難聴レベルに適しています。ただし耳を塞いでしまいますので、閉塞感を感じる方がいらっしゃいます。また難聴の程度が強くなるとスピーカーの出力パワーが必要になり、適合しない場合があります。
価格は概ね一台約10万~40万円程度です。
 
ポケット型

ポケット型 (画像提供 九州リオン株式会社)

補聴器本体とイヤホンをコードでつなぐタイプです。本体は洋服のポケットに入れたり、首からつり下げて使用します。ハンディラジオのような本体はスイッチやボリュームなどのボタンが比較的大きいため、操作が簡単で扱いやすいのが特徴です。本体にはマイクが内蔵されており、相手に本体を向けることでより聞き取りやすくなります。安価で、操作もかんたんで補聴器の中で一番音を強く出すことができます。中等度~重度の難聴レベルに適しており、特に重度難聴の方や自分で細かい操作を行うことが難しい方にお勧めします。
価格は概ね一台約5万~9万円程度です。
 

補聴器と集音器の違い

日常的に、雑誌・新聞やインターネット等で「集音器」の広告を目にします。広告では「補聴器」と「集音器」の違いがわかりにくく、「集音器」を「補聴器」と思い込んで購入してしまうことがあります。
「補聴器」は薬事法に定められた管理医療機器としての承認があるものになり、効果や安全性など厳しい基準のもと品質管理がされています。
一方「集音器」は医療機器としての承認がなく、このような基準がありません。消費生活センターによる調査では「集音器」の中には最大音量が110dBをこえていた製品が複数あり、このような機器を長期間使用すると聞こえをよくしたいと思って使用しているにもかかわらず、逆に聞こえが悪くなる可能性があります。
また補聴器は使用者の聴力に合わせた調整を行うのが必須ですが、集音器は既製品のため聴力に合わせた調整ができません。また購入後のアフターケアもありません。

補聴器の選び方のポイント

使いやすく聞こえやすい、自分に合った補聴器は、次のような点を目安にして選びましょう。
聞こえにくさ
難聴は聞こえにくさの程度に応じて次のように区分されます。補聴器のタイプによって聴力レベルに適合するもの、しないものもあります。まずは聞こえにくさの程度に応じて、補聴器を選びましょう。
 
  • 軽度:小さい声での会話が聞き取りにくい
  • 中等度:普通の会話でよく不自由を感じる・耳元に口を近づけないと会話が聞き取りにくい
  • 高度:耳元に口を近づけないと大声でも聞き取りにくい
  • 重度:ほとんどわからない
使用環境
おもな使用環境も補聴器の選び方のポイントとなります。同じくらいの聞こえにくさの方であっても、仕事などで人と話すことが多い方と、家でゆっくりと過ごすことが多い方では、補聴器に求める機能が異なります。周囲の雑音を減らしたり、前方向の音だけ大きくしたりといったさまざまな機能が備わっているタイプもあるため、使用環境に応じてこれらの機能が備わった補聴器を選ぶのもおすすめです。
目立ちにくさ
ファッション性や他人からの視線を考えて、目立ちにくい小さめの補聴器を選びたいという方も多いでしょう。最近はコンパクトでおしゃれなタイプも増えており、このようなニーズに応えた補聴器を選ぶことも可能になってきました。
操作性
毎日使う補聴器だからこそ、使いやすさもチェックしましょう。補聴器は種類によって操作性も異なります。コンパクトなタイプは見た目がすっきりしている一方で操作が細かく、ご高齢の方では使いにくく感じることもあります。
価格
補聴器は決して安い買い物ではなく、数万円もしくは数十万円かかる場合も珍しくないため、きちんと予算を設定して選ぶことが大切です。確かに価格が高い補聴器はさまざまな機能を兼ね備えていますが、必ずしも自分に合っているとは限りません。まずは予算内で自分に合った補聴器を探しましょう。

補聴器相談の流れ

1.診察
まずは問診を行い、聞こえにくさの原因や、どの程度の難聴レベルであるかを確認します。どのような状況の場合に聞こえにくさを感じるか、いつ頃から聞こえにくくなったかなどを確認します。次に内視鏡や顕微鏡などを用いて、耳の中を観察します。耳垢による難聴や慢性中耳炎などがないかを確認します。その後、以下の検査を行い、実際の聴力、鼓膜の状態をチェックします。
2.検査
診察後、現在の聴力の評価を行うため、以下の様な検査を行います。
 
  • 純音聴力検査:純音聴力検査では、オージオメータという専用の機械を用いて現在の聞こえの程度や耳の状態を把握することができます。オージオメータはヘッドフォンを装着して、音の周波数(音の高さ)ごとに125Hzから8,000Hzまでの間の7つの周波数の音を聞き、音が聞こえたときにボタンを押すという簡単な検査です。(補聴器の適応の判定に用いられます。)痛みや苦痛などは一切ありません。
  • 語音明瞭度検査:語音明瞭度検査はどのくらい大きな音が耳に入るとどのくらい正確に言葉が聞き取れるかを調べる検査です。この検査は装用耳(補聴器をつける耳)の決定や、補聴器使用時の効果の予測、身体障害認定、また補聴器装用後の効果判定のために必要となります。
3.診察、御説明
医師が検査結果を確認し、結果の説明を行います。また補聴器使用の希望を確認し、御希望の方には補聴器相談のスケジュールを決定します。
当院では補聴器相談を毎週火曜日、水曜日、金曜日に予約で行っております。スケジュールの枠が空いていれば同日に御予約をおとりすることも可能ですが、枠に空きがない場合は後日予約を行い来院していただいております。
4.補聴器相談・試聴
補聴器相談では認定補聴器技能者の立ち合いのもと、使用目的や使用環境などを詳しく伺いながら、補聴器の機種選択、フィッティング(患者さん個々に合わせた調整)、装用指導を行い、試聴器をお貸出しします。1~2週間ご自宅で補聴器を試していただき、再度補聴器外来を受診します。必要に応じて再調整や貸出器種の変更を行います。
5.補聴器の選択・作製
補聴器の効果が十分に感じることができましたら補聴器の購入を相談していただきます。購入される場合、ご希望の種類、金額を考慮し、患者さんに合ったものを選びます。あまり効果が実感できない場合、補聴器を返却していただいても構いません。
6.補聴器のフィッティング
「聞こえ」に合わせた音の調整を行い、補聴器をお渡しします。また装着練習、操作の説明やクリーニング・保管方法について説明があります。
7.アフターケア
補聴器を日常的に使いはじめると、自分の声に対してやこれまで気づかなかった生活音(雑音)が気になったり、装用時の違和感があることもあります。そういった一人一人の状況に合わせて微調整を行うためにアフターケアを行います。
日常生活で使用しながら、その状況に合わせて微調整を何度か行います。調整がほぼ合ってきたら、その後は定期的に補聴器の点検やクリーニングを行います。

補聴器の公的負担制度

障害者総合支援法
難聴により身体障害者に認定されれた場合、障害者総合支援法により聴力に見合う補聴器を購入する際に一定額の費用が支給されます。
身体障害者の認定手続き等の詳細は、お住まいの自治体の福祉課にお問い合わせください。
補聴器購入の際の医療費控除
2018年度より補聴器購入前に「補聴器相談医」*1を受診し補聴器が必要と判断された場合、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の発行を受けた上で補聴器を購入することにより、医療費控除対象として確定申告ができます。
*当院では院長が補聴器相談医であり、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の発行発行が可能です。

 

医療費控除の方法
まず「補聴器相談医」*1の資格を有する耳鼻咽喉科医療機関を受診し必要な問診・検査を受けます。補聴器が必要と証明された場合は「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を作成します。
「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を持って「認定補聴器専門店」*2に行きます。補聴器購入の際、販売店から「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しと領収書を受け取ります。
当該年度の確定申告の際に医療費控除として申告します。税務署から求められた場合は、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しと領収書の提出が必要となりますので、大切に保管しておいてください。
 
*1 「補聴器相談医」は、聞こえにくさを感じる方が適正な補聴器を利用できるよう、決まった講習や実習を受講した上で活動している医師のことで、日本耳鼻咽喉科学会によって資格を認められています。補聴器が必要かどうか見極めるのはもちろん、必要に応じて専門の補聴器販売店を紹介・連携し、適切な補聴器選びを助けてくれます。また、補聴器が正しく選ばれ、調整されているか、さらには販売が適正かどうかも判断し、疑問がある場合には、販売店の指導もおこないます。もちろん、補聴器購入後には、聴力の経過観察や適切な使い方の指導なども行っております。
 
*2「認定補聴器専門店」には「認定補聴器技能者」が在籍しています。認定補聴器専門店もしくは認定補聴器技能者以外から補聴器を購入した場合には、医療費控除を受けることができませんので御注意ください。
 

補聴器Q&A

いつ頃から補聴器を使えば良いのでしょうか?
一般的には、日常生活で難聴のために会話が聞き取りにくく、不自由を感じる場合は補聴器の適応となります。また、最近は難聴と認知症が関連しているとも言われています。聞こえが悪くなると、会話のくい違いなどから社会的、家庭的にも孤立感を覚えることが多くなるため、補聴器を使用して、ご家族や周りの人とのコミュニケーションが取れるようになります。
補聴器を装用すれば、以前のように聞こえるようになりますか?
補聴器は、聴こえを補う機械であり、耳の聞こえを完全に戻すものではありません。聴力には個人差もあり、補聴器を装着したときの聞こえ方も様々です。100%以前と同じ聞こえを取り戻すことはできませんが、ご自分に合った補聴器をつけることで確実にいまより聞こえるようになります。そのために、今のご自身の聞こえる能力を最大限に生かせるよう補聴器の調整をしなければなりません。そのためには定期的な検査を行い、常時装用しながら生活音(雑音)に慣れていく努力も必要です。
補聴器を装着すれば、すぐによく聞こえるのですか?
満足な聞こえを得るには、デジタル補聴器であってもある程度時間がかかります。というのも補聴器を上手に使いこなすには、使って慣れることが必要だからです。はじめは静かなところで1日1時間程度、慣れてきたら時間を長くしたり、騒がしいところでも使ってみてください。そしてご購入後1ヶ月くらいは1週間に一度の割合で、購入店で微調整されることをおすすめします。日常生活の中で使ってみて、もっとよく聞きたい音、不快に感じた音などお伝えください。そうして調整し、少しずつご自分に合った補聴器にしていくことが「快適な聞こえ」をかなえるポイントです。
補聴器を使用したら余計に悪くなりませんか?
聴力に合わせ適切に調整を行った補聴器であれば聴力を悪化させることはありません。補聴器は最大出力制限がついており、聴力を害するような大きな音から耳を守るのも補聴器の重要な役割になります。また、補聴器を装用することで、脳に音刺激を送ることができるため、脳の認知機能を向上させ、認知症予防にもつながると報告されています。
現在、補聴器を使用していますが、雑音ばかりするのですか?
補聴器を使い始めた方の場合、聴こえにくくなっていた生活音が久しぶりに聞こえることで不快な音(雑音)として感じることがあります。最初は雑音のように感じても毎日、補聴器を装用することで、次第に違和感はなくなってきます。焦らずに装用し続けることが大切です。補聴器の一番のメリットは「会話がしやすくなる」ことです。一見、不要な音だと思っていても、生活する上で大切な音が含まれていますので、慣れていくことが重要です。補聴器外来にて適切な音質調整を行いながら、補聴器をうまく使用できるようにサポートしていきます。
一方、補聴器を以前より使用されている方で、補聴器から終始雑音が出ておりましたら、故障の可能性があります。その場合は修理が必要になることがあります。
補聴器の取り扱いは難しいですか?
最初は難しい事もありますが、1週間程度の訓練でなれる方がほとんどです。電池交換もご自身で行えます。また最近は充電して使用でき、電池交換が不要な製品もあります。補聴器の取り扱いに関しても補聴器外来でしっかりとご案内いたしております。
補聴器はずっとつけていないとダメですか?
1日中つけていなくてはならないということはありません。補聴器の装用時間は個人差があり、必要なときだけ使用する方もいれば、朝起きてから夜寝るまで肌身はなさず装用している方もいらっしゃいます。耳や脳への刺激も大切ですから無理の無い範囲で長時間装用するといいでしょう。ただし精密機械であり湿気に弱いので、入浴や洗顔、激しい雨の日の外出のときなどは補聴器をはずしてください。
補聴器の機種による値段の違いは何ですか?

一般的に高い補聴器になると細かな調整やより良い音を得るための多くの機能が付いていたりします。しかし高い補聴器が必ずしもご自身に合う補聴器とは限りません。生活環境によって必要な性能も異なりますので医師にご相談ください。

補聴器の寿命はどれくらいですか?
平均で3年から5年くらいと言われております。きちんとお手入れをしながら、10年近く使っている方もいます。使用状況や保管状況、定期的な点検やクリーニングの有無によって変化します。補聴器外来にてメンテナンスを必ず行っております。
補聴器の電池はどのくらいで交換が必要ですか?
補聴器電池は、補聴器の機種によって使用する電池の大きさが異なりますし、補聴器から出る音の大きさや使用時間によっても変わりますが、毎日使用された場合で耳穴型が4日~1週間、耳かけで10日~2週間くらいでの交換が必要になります。
補聴器購入後は来院しなくてもいいのでしょうか?
補聴器は精密機械ですので、車と同じように定期的なメンテナンスが必要です。また聴力も年齢に伴い変化する場合もありますので、耳鼻咽喉科での定期的なチェックと購入店でのメンテナンスをお勧めいたします。
補聴器の調整は、何回までやってもらえますか?
基本的には何回でも無料調整(補聴器本体のプログラム変更により「聞こえ」を調整)を行います。ご購入後も問題なく使用できるまで調整を行います。
購入後、聴力が変化しても同じ補聴器が使えますか?
聴力が変化しても、聴力に合わせて調整しながら使い続けられます。きちんと調整してもらったのに以前より聞こえにくくなったと感じたら、すぐに耳鼻咽喉科にご相談ください。できれば半年に一度は、聞こえのチェックをすることをおすすめします。
※聴力変化の原因や程度によっては、同じ補聴器が使用できない場合もございます。
家族に補聴器を勧めたいのですが、本人が補聴器をつけることに抵抗があります。
ご家族が補聴器をつけることを検討したいと思われていても、ご本人がその必要性を感じておられないことがよくあります。自分はまだ聴力が低下していないと思っているのです。初めから「補聴器を考えてみたら」と家族の方に言われると、「年寄り扱いされた」と立腹されたり、拒絶されることも考えられます。まずは、一回、耳の検診を受けてみたらと、受診をおすすめしてみてはいかがでしょうか。実際に聴力検査をしてみて、補聴器装用が必要な方にはきちんと説明してお勧めします。
また患者様が補聴器をうまく使いこなすためには、周囲の協力も欠かせません。
とくに初めて補聴器を選ぶ際は、家族や身近な人も一緒に耳鼻咽喉科を受診され、聞こえに関する理解を深めましょう。補聴器をつけた方への上手な話しかけ方や、操作やお手入れの方法なども一緒に確認し、患者様が安心して補聴器を使用できる環境を作ることが大切です。

当院の補聴器相談について

当院院長は日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医です。当院では患者様の補聴器選びのお手伝いをさせていただいております。また、当院院長は身体障害者第15条指定医ですので、聴覚障害の身体障害者認定も可能です。
補聴器相談をご希望の場合はお気軽にお申し出ください。
 
 
当院では、患者さまの健康を第一に考え、
  • 院内感染対策の徹底
  • WEB予約やWEB問診による待ち時間解消
  • 医療機器の充実
などの取り組みをおこなっています。
上記のような症状がある方は、お気軽に当院へご相談ください。

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